硬式野球部からのお知らせ(メディア掲載について)
茨城新聞 2024/8/20
2024年度 伊奈高硬式野球部 新入部員募集
硬式野球部 メデイア掲載について
【誓い―球児たちの夏―】 2023年7月7日付読売新聞茨城版
「楽しむ覚悟」胸にプレー 伊奈
「ぶれるな!まだまだ!」「そうそう!」。体幹強化などに使うメディシンボールで練習していた3年生に、1年生が声を掛ける。伊奈の野球部に敬語は存在しない。1年生が先に帰っても、誰も気にしない。そこにあるのはただ野球を楽しむ選手たちの姿だ。
筑波大出身で、2019年に監督に就任した藤田大輔監督のモットーは「リスペクト・ベースボール」。26人の選手たちは相手のファインプレーにも「ナイスガッツ!」などと声を上げる。
「野球を楽しんでほしい」という指揮官の願い通り、練習でも選手たちは笑顔が絶えず、活発な意見交換が生まれる。二塁手の増田陸人(3年)は、同じ二塁手の清水太陽(2年)によく助言を求める。増田は「清水は自分よりゴロの捕球がうまい。教えてもらえてうれしい」と話す。また、公立校の部活動改革の一環で土曜は学校の練習がなくなったが、希望する選手は社会人チームの練習に参加。密度の濃い練習で力を磨いた。
「野球は勝ったほうが楽しい。まずは競る試合を目指す」と藤田。夏の目標は「3試合以上戦いGoodGameを達成する」こと。胸に「楽しむ覚悟」を抱く選手たちのプレーはきっと、新鮮な風を茨城の高校球界に届ける。
【青春譜】 2023年7月14日付読売新聞茨城版
ピンチになると、すかさずベンチから声が飛んだ。「帽子とって、裏見ろ!」。マウンドでその声に呼応すると、曇っていた表情が再び明るくなった。
運動は苦手だったが、父・貴仁さん(48)とのキャッチボールを機に中学で野球を始めた。高校は「リスペクト・ベースボール」がモットーの伊奈へ。1年冬に左ひざの靱帯を痛め、三塁コーチを買って出た2か月で「控え選手や周囲のサポートがあって野球ができるありがたみを知った」。試合でプレーする選手だけが野球ではないと強く感じた。
だから、最後の夏はチーム全員で戦いたかった。1年生からの寄せ書きで埋まったアンダーシャツを着て、つばの裏に2、3年生全員の名前が並ぶ帽子をかぶり、懸命に左腕を振った。
ただ、甲子園出場経験もあるシード校は何枚も上手だった。二回、苦手なフィールディングにつけ込まれ、連続でセーフティーバントを決められるなど3失点し、この回途中で降板した。
試合中、劣勢でも仲間たちは相手の好プレーにまで拍手を送った。そんな野球が大好きだから、大学でもプレーを続ける。「自分でもびっくりだけど、さらに野球の楽しさを実感できた3年間だったので」。そう言い切る表情は、充実の高校野球人生を物語っていた。
硬式野球部 メディア掲載について
野球伝来150年 一球入魂と茨城 県南の高校 独自リーグ 多くの球児に活躍の場
2022年12月23日付読売新聞茨城版
「学生野球の父」と呼ばれた飛田穂洲(すいしゅう・水戸市出身)は、控え選手を「縁の下の力持ちとなってチームを助ける隠れた功労者」と称し、試合に向けて費やした努力の過程は、レギュラーも控えも同じだと主張した。努力する選手を思う姿勢は元号が令和となった今も、形を変えて県内の指導者に受け継がれている。
昨年11月、県南地域の高校3校は独自のリーグ戦「PCL」(Players Centered League)を始めた。企画した一人で、伊奈(つくばみらい市)の藤田大輔監督(39)は「選手に思い切り『打つ』『投げる』といった野球本来の面白さを感じてもらいつつ、選手と指導者が双方向で学べる機会を作りたかった」と語る。春、夏、秋にある高校野球の公式戦は、いずれもトーナメント制で、負ければ終わりの一発勝負。指導者は勝利を意識して主力選手に頼りがちな采配になったり、いき過ぎた指導をしてしまったりすることが少なくないという。PCLでも、各校は当然勝ちにこだわる。だが、指導者の暴言を禁止するなど、その名の通り「選手主役」を理念に掲げ、トーナメント制にはない独自ルールを設けている。例えば、より多くの選手に試合経験を積ませるため、指名打者制や、交代した選手が再出場できる「リエントリー制」を導入。選手の負担軽減やけが防止の観点から、1投手の投球数は1日100球までとし、変化球も2割以内に制限する。
2回目となる今年、栃木県の1校を含め計6校が参加した。11月19日には牛久、土浦二、東風(かすみがうら市)の3校が総当たりで対戦。公式戦ユニフォームを着用した選手たちは、オーダーや戦術を自分たちで決め、好プレーには敵味方関係なく、賞賛の声を送った。試合後は、対戦校同士で互いの反省点や練習法を共有し合った。今年から参加した東風の桜庭裕也監督(49)は、「選手たちにプレーや結果について考える主体性が身についた」と目を細める。この日は3校とも所属全選手が複数イニングをプレー。日頃、出場機会に恵まれない選手にも活躍の場が与えられた。秋の公式戦でベンチ入りを逃した牛久の谷合春橙選手(2年)は、内野安打を放つなど打撃でアピール。「打撃を磨いて春以降はベンチ入りしたい」と意気込んだ。
指導者へのメリットも大きい。牛久の竹内啓明監督(36)は「PCLはただの思い出作りではない」と強調する。これまで気づかなかった選手の長所の発見や、冬に克服すべき課題が見つかる機会となり、チーム力の強化につながるという。同校は今夏の県大会で強豪私学を破って8年ぶりの16強進出を果たすなど、結果も出始めている。野球人口の減少により、県内の高校では夏の大会の出場チーム数が10年前に比べて10減った。部員不足に悩み、合同チームで出場する学校も増えている。竹内監督は「高校野球を『やってよかった』と言ってもらえるような魅力ある大会にしていきたい」と語る。
◎PCLでの主な独自ルール
・選手は可能な限り全員が複数回打席や守備につく ・指名打者制や「リエントリー制」の採用が可能
・1投手1日100球まで ・配球のうち変化球は2割以内 ・指導者は攻撃時、三塁コーチを担当する
・対戦相手と勉強会を実施する ・指導者の暴言や罵声の禁止
硬式野球部からメディア掲載についてのお知らせ
(高校野球リーグ戦 ・Players Centered League ~選手が主役のリーグ戦)
2022年11月15日付茨城新聞
選手主体で実戦 高校野球リーグ 6チームに増え開幕 「考える力」習得に期待
昨年から始まった高校野球のリーグ戦「Players Centered (PC) リーグ」が13日、土浦一高グラウンドで開幕した。1年目から参加する牛久、伊奈、土浦一の3チームに、今年から東風、土浦二、真岡(栃木)が加わり、13、19、20の3日間にわたり実戦を交える。
同リーグは、選手の試合への出場機会を増やすことなどを目的に発足。負けたら終わりのトーナメント戦とは異なり、主力以外にも多くの選手が出場するのが特徴だ。
作戦面でも、指導者ではなく選手主体で試合を進めるため、独自のルールを定める。監督は三塁コーチャーボックスに入り、オーダーや交代は主に選手が自ら考えて実行する。特定選手への負担を減らすために積極的な選手交代を促し、指名打者制や一度ベンチに下がった選手が再び出場できる「リエントリー」も採用している。投手一人の投球数は1日100球以内に限定し、直球中心で配球することを求めている。打者は低反発バットを使用することなどの制限を設ける。このほか、女子選手や引退した3年生も出場可能としている。
同日には、伊奈、土浦一、東風が総当たりで各2試合ずつを戦った。初参加の東風・桜庭裕也監督(49)は「選手が主体的に考える経験は将来につながる。野球本来の楽しさも感じてもらえる」と意義を強調した。川井瑠希亜副主将(2年)は「全員が試合に出られて、いつもと違う深く考える野球ができて楽しかった」と振り返った。
公式戦のユニホームと背番号を着用して戦った伊奈の飯泉天翔主将(同)は「練習試合というより、大会と同じ気持ちでプレーできた」と笑顔。土浦一の中里洸介主将(同)は「どう勝つかをもっとみんなで話し合いながら戦っていきたい」と話した。
R4野球部活動紹介2022春号
硬式野球部からメディア掲載についてのお知らせ(高校野球リーグ戦)
2021年11月17日付茨城新聞
牛久、伊奈、土浦一 高校野球でリーグ戦 控え選手も出場機会 プレーの楽しさ味わう
トーナメント戦が中心の高校野球で、牛久、伊奈、土浦一の3校が独自のリーグ戦を始めた。今月13日に開幕し、20、21日と3日間かけて戦う。負けたら後がない一発勝負のトーナメント戦は出場選手が限定されがちだが、リーグ戦では多くの選手が出場機会を得られるのが魅力の一つ。伊奈の藤田大輔監督(39)は「選手に野球本来の楽しさを味わってもらい、選手育成につながれば」と期待している。
現状の高校野球は公式戦として春、夏、秋の大会があるが、いずれもトーナメント戦。県内ではほかにも地区ごとに「準公式戦」と呼ばれる大会も行われているものの、負ければ1試合で終わってしまう方式が多い。
トーナメント戦を勝ち抜くためエースが連投するなど、レギュラーの負担が大きくなる一方で、控え選手の経験値が高まらない“弊害”を指摘する声もある。さらに、指導者が「勝利至上主義」になる傾向があり、度を超した厳しい指導や、勝つためにスポーツマンシップに反した戦術を取るケースも出てくる。
こうした「欠点」を補うため、3校はリーグ戦実施を決めた。開催に当たり、失敗を恐れず挑戦する勇気と、勝利を目指して全力で取り組むことを理念として掲げた。相手を「敵」ではなく「仲間」と感じられるよう、選手や指導者間の交流も積極的に促し、知識や技術を互いに高め合うこととした。
選手の負担軽減や積極的な交代を促すため、投手1人の投球数は1日100球以内に制限し、変化球はその2割以内とした。打者は低反発金属バットか木製バットを使用。指名打者制度や、一度ベンチに退いた選手が再び出場する「リエントリー」も採用した。このほか、女子選手や卒業後も野球を継続する意思がある3年生の出場も可能。リーグ戦終了後には活躍した選手を表彰する。
牛久高グラウンドで行われた13日の開幕節では、牛久と伊奈が2試合を戦った。両校とも全員が、背番号のある公式戦用のユニホームを着用。公式戦では見られない21番以降の背番号の選手も出場した。1試合目は牛久が25人、伊奈が13人、2試合目は牛久が27人、伊奈が12人を起用し、2試合を通して全員がプレーした。
自立を促すため、この日は両チームとも選手たちがオーダーを決め、交代の指示やサインも選手自らが出した。伊奈の小磯温斗主将(2年)は「トーナメント戦とは違った楽しみがあった。秋の大会では控えだった選手も頑張り、もっと強くなれる可能性を感じた」と振り返った。女子選手の牛久の飯塚空(同)は「3年間、試合には出られないと思っていたので、すごく緊張したけど、出場できてうれしかった」と喜んだ。
開幕節を終え、牛久の竹内啓明監督(35)は「選手には厳しい練習を耐えただけで、高校野球を終えてほしくない。野球の楽しさを知り、卒業後も野球を好きであり続けてほしい。野球人口減少の歯止めにもつながればうれしい」と願った。
今後について、藤田監督は「来年以降は参加校が増える予定。多くの学校は1年前から練習試合の日程を組んでおり、調整など困難な部分もあるが、少しでも多くの試合ができ、球場でプレーできるようにしていきたい」と希望した。
野球部活動紹介2021秋
硬式野球部活動紹介